
不動産営業マンにとって、顧客のニーズに最適な物件を提案することは成約率向上の鍵です。「新築」と「中古」どちらを勧めるべきか?それぞれのメリット・デメリットを理解し、営業の際に活用できるポイントをまとめました。
1. 新築を売る際のポイント
メリット
- 最新設備や高い耐震性能を強調できる
- 住宅瑕疵担保責任保険があり、購入後の安心感が強い
- モデルルームを活用した視覚的な営業がしやすい
- 販売会社のブランド力があるため、信用度の高い提案が可能
デメリット
- 価格が高く、ローン負担が大きいことを懸念される
- 新築プレミアムにより、購入直後の資産価値が下がりやすい
- 立地の選択肢が限定される場合がある(特に都市部)
おすすめする顧客
- 住宅の保証やアフターサービスを重視する人
- 新しいものにこだわりがあり、リフォーム不要な住宅を希望する人
- 一定のブランド価値を求める人(大手デベロッパーの物件など)
提案時の営業トーク例
🔹「最新の設備を備えた新築なら、長期的に快適に暮らせますよ」
🔹「住宅保証が充実しているので、購入後の不安が少ないのが魅力です」
🔹「この物件なら初期メンテナンス費用がかからず、お得に住めます」

2. 中古を売る際のポイント
メリット
- 価格が新築よりも安く、同じ予算でより広い物件を提案できる
- 立地の選択肢が広がり、都心でも手が届く物件が多い
- 既存の周辺環境を確認しながら提案できる
- 資産価値の下落リスクが少なく、長期保有向き
デメリット
- 修繕やリフォームが必要な場合があり、追加コストが発生する可能性がある
- 耐震性能が古い場合、安心感を持たせる説明が必要
- 販売会社の保証が少ないため、管理状態のチェックが不可欠
おすすめする顧客
- 価格を抑えて広い物件を購入したい人
- 立地を優先し、実際の住環境を確認してから決めたい人
- 長期的に資産価値を維持しながら住みたい人
提案時の営業トーク例
🔹「このエリアでこの価格の広さの物件は、新築では難しいですよ!」
🔹「すでに周辺環境が整っているので、安心して住み始められます」
🔹「リフォームで最新設備にアップグレードできるので、新築並みの快適さになります」
3. 販売戦略:顧客ニーズに合わせた提案
顧客タイプ | 新築提案が向くケース | 中古提案が向くケース |
---|---|---|
ファミリー層 | 住宅設備の安心感、学校・商業施設の近さを重視 | 広さと価格重視、リフォームしながら住む |
若年層・新婚夫婦 | 最新のデザイン・保証が魅力 | 予算を抑えつつ利便性の高い立地を選びたい |
投資目的 | 新築マンションの資産価値維持 | 築年数・管理状況を考慮し収益物件に |
営業マンとしては、顧客のライフスタイルや将来設計に合わせて「どちらが最適か?」を考え、適切な物件を提案することが重要です。
4. 成約率を上げるためのポイント
✅ ヒアリングを徹底し、購入動機を明確化する ・新築志向か、コスト重視かを初回面談で把握する
✅ 新築 vs. 中古の比較表を見せながら提案 ・表やグラフを用いて、選択基準を視覚的に分かりやすく説明する
✅ 中古の場合、リフォーム提案をセットにする ・「この物件に最新のシステムキッチンを導入すると…」など、顧客の不安を軽減する
✅ 市場動向を取り入れて説得力のある提案を ・「今の価格帯ならこの物件が数年後に資産価値を保ちやすい」と市場データを活用
まとめ:営業マンが押さえるべきポイント
どちらを推すかは、顧客の価値観と予算に依存しますが、「新築 vs. 中古」の強みを理解し、適切な提案をすることで成約率を向上させることができます。
- ブランド価値・保証重視の顧客には新築を提案
- コスト・立地優先の顧客には中古を提案
- ヒアリングを重視し、購入目的に合わせて柔軟な営業戦略を展開
不動産営業マンとして、幅広い選択肢を用意しながら、顧客の納得感を引き出せる提案ができると、成約率アップにつながります!

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